12/20 米国株式市場
S&P500 5,930 +1.09%
ナスダック総合 19,572 +1.03%
ダウ 42,840 +1.18%
PCEインフレデータが株式市場に与える影響:サンタクロースラリーの可能性
12月20日、株式市場はPCE(個人消費支出)インフレデータが予想を下回ったことを受け、上昇しました。
この動きにより、年末恒例の「サンタクロースラリー」の舞台が整った可能性が示唆されています。
- ダウ工業株30種平均(ダウ平均): 約500ポイント(+1.2%)上昇
- S&P500: +1.1%
- ナスダック総合: +1%
- ただし、一時最大2%の上昇を記録する場面もありました。
小型株指数のラッセル2000は0.9%の上昇で引けましたが、こちらも一時は1.9%の上昇を見せていました。
市場全体の出来高は上昇し、ニューヨーク証券取引所では上昇銘柄が下落銘柄を7対2で上回り、ナスダックでは約11対5の比率となりました。
S&P500
Nvidia(NVDA):AI関連で大幅上昇
- 株価は+3%以上の上昇。
- モルガン・スタンレーが2025年のトップピックとしてNvidiaを推奨するレポートを発表。
AIチップメーカーとしての成長期待が高まる中、投資家からの注目度が引き続き高いです。
その他の主要銘柄
- レモネード(LMND)・パランティア(PLTR)・ロケット・ラボ(RKLB)
- それぞれ7~9%上昇。
- マグニフィセント・セブン(Magnificent Seven)
- テスラ(TSLA):+1%以上反転上昇
- アップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)、メタ(META)、アマゾン(AMZN)も小幅反発。
- バークシャー・ハサウェイ(BRKB)
- オクシデンタル・ペトロリアム(OXY)の株式を890万株買い増しとの報道を受け、OXY株は+5%近く急騰。
為替・コモディティー
ドル円
156.32 -0.71%
BTC/JPY
15,092,004円 -1.95%
金先物
2,643 +1.3%
ビットコイン価格の変動
- ビットコインは火曜日に史上最高値の108,262ドルに達しましたが、その後急落し、金曜日には一時92,263ドルまで下落。その後、96,662ドルまで回復しました。
- 過去24時間で約5%下落、史上最高値から11%の下落となっています。
背景にある市場要因
- 米国国債利回りの上昇
- 10年物国債利回りが約7カ月ぶりの高値(2.25%)を記録。
- ビットコインは国債利回りと逆相関の関係にあり、実質利回りの上昇が価格下落を招いた可能性があります。
- 高ベータ株と同様の動き
- ナスダック100が3.6%下落した影響を受け、ビットコインも成長株と同様のリスク資産として売られる傾向に。
- FRBの金融政策
- FRBのインフレ率の穏やかなデータが発表されましたが、パウエル議長が「FRBのバランスシートにビットコインを加えることはできない」と明言。これも市場に一定のプレッシャーをかけました。
ビットコイン関連株の動き
- マイクロストラテジー(MSTR):5%上昇するも、週間では16%下落。
- Robinhood(HOOD):1.3%上昇、週間で6.8%下落。
- Coinbase(COIN):序盤の損失を回復するも、週間で10.6%下落。
- MARA Holdings(MARA):金曜日は横ばい、週間で10%以上下落。
10年債券利回り
アメリカ10年債券利回り
4.525 -0.88%
VIX・プットコールレシオ
VIX 18.36
プットコールレシオ 0.92
プットコールレシオが1に近づきつつあります。
長期休暇前の機関投資家による売りが増えていると思われます。
市場の動き
ナスダックとS&P500、堅調な動き
ナスダック総合指数は金曜日に1%上昇し、21日移動平均線を超えましたが、週間では1.8%の下落となっています。
それでも2024年に向けて、ナスダックは年初来30.4%の上昇を維持しており、全体的には力強いパフォーマンスを見せています。
S&P500も1.1%の上昇を記録し、50日移動平均線の上で取引を終えました。
このような動きは、相場に対する投資家の信頼感を示しています。
ダウ工業株平均:安定感を見せるも週間で弱気
ダウ平均は金曜日に1.2%上昇し、主要指数の中で最も好調でした。
しかし、週間では2.3%の下落を記録しており、10週移動平均を1.6%下回っています。
それでも個別銘柄では、エヌビディア(NVDA)やユナイテッドヘルス(UNH)が上昇を牽引しました。
小型株とラッセル2000
ラッセル2000指数は0.9%上昇しましたが、週間では4.8%の下落に見舞われています。
それでも、200日移動平均線の上方で取引を終えた点はポジティブです。イノベーターIBD50(FFTY)ETFも2.3%上昇し、50日移動平均線でサポートを見つけたことは、今後の上昇期待を高めます。
PCEデータとFRB政策の影響
11月のPCEデータでは、ヘッドラインPCEが前年比2.4%上昇、コアPCEが前年比2.8%上昇と、いずれも予想を下回る結果となりました。
これは、FRB(米連邦準備制度理事会)が利上げを控える可能性を示唆する材料となり、株式市場の支援要因となっています。
さらに、シカゴ連銀総裁のオースタン・グールスビー氏が、2024年には「かなり」金利が引き下げられるべきだとの発言をしたことも、投資家心理を押し上げました。
インフレ緩和の兆候
個人消費支出指数(PCE)の伸び率が予想を下回ったことが、金利低下の一因となり、株式市場にプラス材料として働きました。
- 前月比: 予想0.2% → 実績0.1%
- 前年比: 予想2.5% → 実績2.4%
- コア・インフレ率: 前月比0.1%増(予想0.2%増)、前年比2.8%増(予想2.9%増)
10年債利回りはこれを受けて5ベーシスポイント低下し、4.52%となりました。
まとめ
PCEインフレデータのポジティブな結果とFRB政策への期待感を背景に、株式市場は年末に向けて明るい兆しを見せています。
ただし、依然としてボラティリティが高い状況です。
デッド・キャット・バウンスの可能性もあるので十分に警戒が必要です。
株価大幅下落後の一時的な小さい回復を意味する。
「高いところから落とせば、死んだ猫でも跳ね返る」大幅下落後または大幅下落が続いている中での小さい回復を指す。
小さい上昇後、大幅な下落があるため注意が必要。
みなさんも、自分の頭で考え、自分の判断で売り買いしてくださいね(*^^*)
投資は自己責任でお願いします。
サンタさんくるかな〜(*^^*)