今日の米国株

12月19日 不確実性が増す

S&P500     5,867 -0.09%

ナスダック総合  19,372 -010%

ダウ        42,342 +0.04%

木曜日の株式市場

  • ダウ工業株30種平均:小幅に上昇し、連敗を10で止めたが、上げ幅は0.1%未満に留まる。
  • S&P500:0.1%の下落。
  • ナスダック総合指数:0.1%下落。
  • ラッセル2000指数:小型株が0.5%下落。

ダウ・ジョーンズの連敗ストップ

ダウ工業株30種平均は、10日間続いた連敗を止めてわずかに上昇しましたが、水曜日の2.6%下落から大きな反発は見られませんでした。

現在も50日移動平均線を下回って推移しており、回復の兆しは限定的です。

一方、S&P500は小幅安、ナスダック総合指数も序盤の上昇分を失って最終的に0.1%安で取引を終えました。

S&P500 

AI関連株

  • SoundHound AI (SOUN): 過去最高値を記録した水曜日から急落し、9.6%安。これはAI関連銘柄の利益確定売りの兆候と考えられます。
  • C3.ai (AI): キーバンクによる株価の格下げを受け、さらに急落。50日移動平均線のすぐ上で推移。
  • エヌビディア(NVDA): 2%上昇したものの、50日線と21日線を依然下回っています。回復基調にあるものの、過去5日間の下落からの脱却が課題。

為替・コモディティー 

ドル円   

157.38  +1.67% 


BTC/JPY

15,187,803円  -2.19%


金先物   

2,612  -1.53%

ドル円が1日で2円以上あがっています。

金利が上がることで、ドル建ての資産の利回りが相対的に魅力的となり、ドル買いが進む原因となります。

ビットコイン関連銘柄

  • ビットコイン価格は4.5%下落し、96,900ドルを割り込みました。これを受け、暗号通貨関連銘柄も大幅下落。
    • Hut 8 (HUT): 9%近く急落。
    • Coinbase Global (COIN): 2%以上下落。
    • マイクロストラテジー (MSTR): 6%以上下落、4日連続のマイナス。

10年債券利回り 

アメリカ10年債券利回り  

4.574  +1.24%

債券市場では10年物国債利回りが急上昇し、12月19日時点で4.57%に達しました。

投資家は、アメリカの財政赤字や借金が増えていることを心配しています。

そのため、長期間の債券(国債など)に投資する際に、リスクが高い分だけ追加の利益を求めています。

VIX・プットコールレシオ

VIX   23.79

プットコールレシオ 0.73

VIXが未だ20ポイントを超えています。

市場参加者が一定程度の不安感やボラティリティの上昇を見込んでいます。

市場の動き

FRBの利下げ動向とトランプ新大統領の影響が市場に与える課題

2024年12月19日、FRB(米連邦準備制度理事会)の政策に関する発表が投資家心理を大きく揺さぶりました。

市場はこれまで、2025年にかけて50ベーシスポイント(0.5%)の利下げを織り込んでいましたが、最新のFRBの予測では、2025年の利下げ幅はわずか0.25%と縮小。

市場の期待とはズレが生じたことで、株式・債券市場は不安定な動きを見せています。

一方で、2025年の新しい大統領としてドナルド・トランプ氏が就任予定であり、その政策がFRBの見通しにどのような影響を及ぼすかも注目されています。

トランプ氏の政策アジェンダには、減税、規制緩和、関税強化などが含まれる可能性があり、これらが市場や経済成長にどう影響するのかは依然不透明です。


FRBの政策:ハト派的な姿勢と利下げへの慎重さ

パウエルFRB議長は、「トランプ大統領の政策が具体化するまで、金融政策への影響を評価するのは困難」と述べ、政策不確実性に対する慎重な姿勢を見せました。

しかしながら、失業率や経済成長率の予測はやや弱気なものとなり、2025年の失業率は4.3%、成長率は2.1%に鈍化すると見込まれています。

一方で、インフレ予測は2.1%から3.2%と幅を持たせた見通しとなっており、FRB内部でも議論が分かれていることがうかがえます。

特に、関税引き上げによるインフレ加速の可能性がある中で、労働市場が低迷しない限り、大幅な利下げには慎重な態度を示しています。


株式市場の行方:調整局面の可能性

S&P500指数は直近の高値から3.6%下落し、50日移動平均線を下回りました。

これにより、調整局面入りへの懸念が広がっています。エド・ヤルデニ氏をはじめとするアナリストたちは、「1月には利益確定売りが加速し、株式市場がさらに低迷する可能性がある」と指摘。

一方で、2024年の年間目標は維持しており、長期的には回復を期待しているようです。


不確実性の原因

投資家にとって、FRBの慎重な利下げ姿勢とトランプ新大統領の政策不透明性が相まって、市場動向を予測するのが一段と難しい状況となっています。

  1. 経済成長率の鈍化リスク:FRBの弱気な予測が現実化する可能性。
  2. インフレ動向:関税政策がインフレ率を押し上げる可能性がある中、FRBの対応。
  3. 市場の短期的調整:2024年末から2025年初めにかけての株価低迷リスク。

まとめ

霧の夜を運転するような状況」とパウエル議長がたとえるように、政策金利の着地点が見えない状態です。

本来であればインフレ率2%、政策金利2%が良いとされています。

しかし、トランプ政権が不透明なため、パウエル議長自身インフレ率が上がるのか下がるのかわからず、政策金利を何%にすれば良いかわからない状態です。

年末に株価が下がるのも珍しい現象です。

下手に動かず、今はキャッシュポジションを高めにし、相場の乱高下に引き続き注意していきたいと思います。

みなさんも、自分の頭で考え、自分の判断で売り買いしてくださいね(*^^*)

投資は自己責任でお願いします。

ヤマト

底入れは当分先かもしれません