12/30 米国株式市場
2024年12月30日、米国株式市場は軟調な展開となり、ダウ・ジョーンズ工業株平均、S&P500、ナスダック総合指数がそろって下落しました。
さらに、S&P500指数は12月19日以来初めて50日移動平均線を下回るなど、重要な水準を割り込む展開となりました。
S&P500 5,906 -1.07%
ナスダック総合 19,486 -1.19%
ダウ 42,573 -0.97%
S&P500
エヌビディア(NVDA):驚異的なパフォーマンスを維持
月曜日は0.4%上昇し、2日間の下落を止めました。ダブルボトム型のチャートパターンを形成。
140ドル付近の50日移動平均線を超える動きを「積極的な買いトリガー」として見る可能性があります。
- Q3業績:売上高350.8億ドル(前年同期比で大幅増)、調整後EPSは1株当たり0.81ドル。
- 株価の動き:直近では50日移動平均線を試す局面が続いており、ここを超えることが次の上昇局面の鍵となりそうです。
アマゾン(AMZN):3セッション連続の下落
アマゾンは直近で1.1%下落し、連続して3日間の下落となりました。買いポイントを一時的に突破したものの、その後失速しています。
- Q3業績:売上高1,589億ドル(市場予想の1,573億ドルを上回る)、調整後EPSは1.43ドル(予想1.14ドルを上回る)。
- 課題:競争の激化と利益率の維持が今後の焦点となります。
テスラ(TSLA):急落で調整局面へ
テスラの株価は直近で3.3%急落し、12月18日に記録した史上最高値(488.53ドル)から調整局面に入りました。
- Q3業績:収益は前年同期比で増加したものの、成長ペースは鈍化。
- ポイント:新モデルやAI自動運転技術の進展が2025年に向けた成長の鍵を握ります。
アップル(AAPL)とマイクロソフト(MSFT):慎重な上昇
アップルとマイクロソフトは、安定したパフォーマンスを維持しているものの、最新の動向では調整が見られます。
- アップル:iPhone 16のAI機能の導入が遅れており、これが株価の重しとなっています。直近では1.3%下落し、買いポイントを下回りました。
- マイクロソフト:クラウド事業が引き続き好調である一方、今四半期のガイダンスはやや弱気な内容。
メタ(META):AIとメタバースへの積極投資
メタは年初来で+78.2%のパフォーマンスを記録していますが、直近では1.4%下落しました。同社はAIとメタバースへの多額の投資を継続する意向を示しており、投資家の間ではそのリターンへの期待と懸念が入り混じっています。
- Q3業績:売上高19%増(予想を上回る)。
- ポイント:50日移動平均線でのサポートを探る展開。
アルファベット(GOOGL):司法省の動きが影響
アルファベットは、米司法省がGoogle検索事業の分割を提案した影響を受け、直近では0.8%下落しました。買いポイントを超えた後、買いレンジから外れる展開となっています。
為替・コモディティー
ドル円
156.90 -0.63%
BTC/JPY
14,516,962円 -1.84%
金先物
2,635.39 -0.05%
10年債券利回り
アメリカ10年債券利回り
4.547 -1.82%
- 10年債利回りは、12月30日時点で4.54%に達し、9月の低水準(3.6%)から100ベーシスポイント以上上昇しています。
- 債券利回りの上昇は、株式市場に圧力をかけ、S&P500やナスダック指数は大きく下落しました。
VIX・プットコールレシオ
VIX 17.4
プットコールレシオ 0.71
VIXが20、プットコールレシオが1.15を超えたら変動リスクに警戒しましょう。
市場の動き
主要指数の下落
- ナスダック総合指数は1.2%下落、一時は1.9%もの大幅下落を記録。
- ナスダック100指数は1.3%下落。
- S&P 500指数は1.1%下落。
- ダウ平均は1%の下落で、8日連続で50日移動平均線を下回る動き。
- ラッセル2000指数は0.8%近く下落。
- 国債利回り:月曜日の米10年債利回りは4.54%に低下。
- 原油価格:ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は1バレル71.10ドル付近で取引を終え、小幅に上昇。
出来高と市場の流動性
- ニューヨーク証券取引所の出来高は34億3000万株で平均を下回ったが、金曜日より増加。
- ナスダック市場の出来高は平均を大きく上回り、取引量が活発化。
今週は元旦の祝日のため、日本時間木曜日の米国市場は休場となります。
業種別動向
- エネルギーセクターがバーゲンハンティングによる買いで支持を受け、特に石油・ガス関連が2.9%の上昇を記録。
- 外資系銀行が引き続き好調で、アルゼンチンの金融セクターが支援材料に。
トランプ政権の政策に対する市場の不安
- ドナルド・トランプ大統領が2024年選挙で勝利し、新政権(通称「トランプ2.0」)が始動しました。
- しかし、市場はトランプの財政政策(減税、不法移民の強制送還、関税引き上げなど)がインフレを加速させる可能性を懸念しています。
- 同時に、政府支出削減を掲げるものの、その具体性が不透明な点も不安材料です。
FRBの金融政策
- パウエル議長率いるFRBは、2024年に3回の大幅利下げ(計100ベーシスポイント)を実施しましたが、これがさらなる国債利回り上昇を招きました。
- パウエル議長は、「トランプ政権の政策に伴う不確実性がある」とし、利下げの慎重な対応を示唆。
- 2025年の利下げ幅は、50ベーシスポイント程度に留まるとの予測です。
まとめ
材料が無いなか下げ止まりませんね。
やはり、トランプ新政権の関税政策の不透明感が投資家のマインドを悪化させているようです。
アノマリー的には12月末の株価は上方向ですが今回は違うようです。
このまま新年明けてもズルズル下がる展開なら、ポートフォリオの一部を現金化し守りを意識したいです。
みなさんも、自分の頭で考え、自分の判断で売り買いしてくださいね(*^^*)
投資は自己責任でお願いします。
サンタラリー来ず(T_T)
↓クリックしていただけると嬉しいです(*^^*)